ミンナのウタ 感想

 

 

さな、ヤバイ

 

 

これはなかなか見ごたえのあるジャパニーズホラーだ

どうせアイドル映画だろとなめてかかると痛い目みること間違いなし。

ADが暗い倉庫で古いカセットテープを拾うところから物語が始まる

そのカセットテープを聴いたADは突然消え、

しだいにそのカセットテープはアイドルグループGENERATIONS

のメンバーの手に渡り、その周辺で怪奇現象が巻き起こり

メンバーの一人小森が消え、ライブ前の3日に解決を条件に探偵を雇い、真相に迫っていく

実はある一人の少女の思念により徐々に呪いが伝播していったという事実に気づくという

お話

 

おそらくさな、ミンナのウタが今後のホラー映画を代表する新たなアイコンとなってもおかしくないだろう

貞子や伽椰子と比べるとインパクトはそんなに高くなかった

が、本編は正直古き良きジャパニーズホラーの肌触りをひしひしと感じるくらい

かなり怖かった

令和で怖いと感じるホラー映画がでたのはとてもうれしくあるし

ホラー映画の未来も明るいと感じられて良い

ジャパニーズホラーの知識がない、みたことないひとでも怖いと感じるはずだ

観終わった今でも一つ一つのシーンを思い出しただけでも怖い

少女の鼻歌のンフフフ♪、ンフフフ♪だったりカセットテープの逆再生の君の悪さ、一番怖いシーンであろう、ループするさなのお母さんが突然迫ってくるシーン

だったりかなりトラウマになる部分が多かった

ここは清水崇監督最大の見せ場であり、天才性、センスを感じさせる場面であった。

清水崇監督は最近だとこどもつかいを観ていたが(犬鳴村とかはみていません)

あちらはメルヘンホラーっぽい作品で求めている怖さと全然違って、

ちょっと肩透かしをくらったが今回はしっかり、あの呪怨のような人間の嫌な一面がみれた不快になる感じの

日常がどんどんに非日常に侵されていく怖さがあってとてもよかった

この監督窓にうっすらみえる人のような影や幽霊の映ってない何気ないシーンで徐々に視聴者の不安を煽り、怖さを演出増長させるのがとても

上手い

キャストもよかった

ただのアイドルイケメン勢ぞろいだけでなく

昭和世代のおっさん代表である探偵役のマキタスポーツといった渋いおっちゃんキャラをだしてきたり、

マネージャーの早見あかり

学校の先生やさなのお母さんがいい味をだしている

 

ストーリーも良い

清水崇監督お得意のストーリーテリング力も発揮されていた。

 

清水崇監督や呪怨を筆頭に人間の二面性や嫌な人間ドラマを描くのがうまい人だと思う。

 

いじめが原因で自殺に思えて

いったん事件は解決にみえたが・・・・・

しかしmカセットテープのA面B面よろしく彼女には誰も知らない表と裏の顔があって・・・・

どんどんさなのヤバイ本性が明らかになっていく

そしてやばすぎて誰も理解できない領域へ

 

としおくんがでてきたりふとんのシーンは呪怨のオマージュを感じさせる

さなの顔芸いかれ顔が印象に残りました。

 

清水監督お得意の十八番をみせてくれる。

 

つっこみたいところや気になるシーンもいっぱいありました

結局さなは何がしたかったのかとか鼻歌による呪いにルールがないことと

みんなで鼻歌聴いた、プロデューサーも聴いたのに大丈夫だったことと

とかあげたらキリがありません

 

曖昧なところはあいまいなままで終わったので

とても気になりました。

 

歌でみんなを私の世界に引き込むさなが一番意味不明だったし不気味。

 

説明不足だからこそかなり異質さと不気味さが目立ち、結果的にこの作品は成功していると思いました。

 

最後は唐突だったが、しっかりアイドル映画らしく締めてくれたので、

ホラー映画の不穏さを残しつつアイドルファンには安心して家に帰れる良い終わり方でした

 

あえてジェネレーションズのメンバーを本人役でだすのも妙なリアリティがあって

ライブ前の3日間に出会った恐怖体験として楽しめましたね。

 

ホラー映画とアイドル映画がうまく融合できており、

清水崇のセンスも爆発しており一粒で二度おいしい作品となりました。

 

ホラー映画数本見るくらい好きだけどかなり怖い部類でした。

 

このような映画を観ると現実世界の生活に支障をきたしかねない

 

 

ではまた会いましょう!!

 

ンフフフ♪ ンフフフ♪ ンフフフ♪